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2012年10月19日 (金)

最初の2つの世界/物語がはじまるトコ

●最初の世界

 受精し受胎し生命が始まります。その時、生命にとってはその環境が世界になります。
 そして、その環境世界のなかで自分の位置(=場所)を確認しています。

 原始的な生命体でも自己の位置を確認しています。重力、地磁気、太陽光をはじめ潮の干満に代表される引力による変化などを感じ取って自分の位置を確定し、自分の場を確保します。自然環境は周期的な変化を繰り返しているので、自己の位置確認も断えず定期的・恒常的に行なわれてます。この反復は生命の基本的な行為だといえます。


  人間の個体の場合は胎内環境が<世界>です。
  この胎内環境<世界>は絶えず変化します。
  世界の<変化>に対して生命は<反復>する認識で対応しています。


 胎内環境という<世界>の変化は、つまり母体の心身の変化です。母体の栄養摂取の度合いや健康状態、精神的なストレスまで、母体に生じるすべてのデキゴトが、必ず何らかの変化を<世界>におこします。そして、この<世界>の変化が個体の属性を決定していきます。たとえばサリドマイドなどの薬害もそうです。妊娠中のある時期に胎児はサリドマイドに対する感受性が高くなるために、その時期に母体がサリドマイドを摂取していると発達不全が起こります。逆にその時期以外では悪影響がないことも確認されています。

 個体はあるタイミングで母体という<世界>から決定的な影響を受けているワケです。


●世界である母

 個体は<世界>との関係のなかで自分を確認します。

 そこに自分を知り(自己抽象→自己対象)、母体(世界≧対象)を知るという二つの認識が生じます。

 原初は<自己>と<世界>とは不可分です。<自他不可分>の状態です。
 この自らと対象が不可分なのが<自他不可分>の状態であり、システム論的には位相性の混乱です。
 生命システムとして定義不能のこの状態を『心的現象論序説』では<純粋疎外>と定義しています。
 また生命の生きているということそのものが<原生的疎外>という状態です。この<原生的疎外>と<純粋疎外>の差異が<観念≧意識>だと考えられます。

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物語のはじまるトコ/ボクが読んだ<吉本隆明>」カテゴリの記事

コメント

<物語>というのは自分と自分以外のものとの関係です。乳胎児にとっては母子関係そのもので、まだ自分と母(体)が未分化で一体であることからスタートします。<自他不可分>な状態ですね。それは<自>と<他>の<境界>もない状態なので、オートポイエーシスなどシステム論でいえば位相の混乱といえるもの。この定義できない状態を<ゼロ>として<境界>を仮構することができるのが、<ゼロ>の発見としての吉本理論です。

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